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柏の放射線量(4) [夜話]

遠州爺さん に、柏の放射線量の値が、ほかに比べて高いのではないかというコメントをいただきました。

実は、私も個人的に変だな~と前から思っていましたし、おそらく、同様の疑問をお持ちの方も多いと思います。

そういうわけで、新しく記事をたてます。

もちろん健康上は全く問題ないレベルです。ですが、なぜに柏が日立やつくばより高いのか?というのは、気になるところですよね。

実は、結論から言うと、自信のある答えは持っていません(^_^;)・・・しかし、私の現在の見方と、それに至った過程を書こうと思います。

さて、まず、問題点を整理してみましょう。

東大柏キャンパスの値は、3/20までは、だいたい平常値の範囲内でした。しかし、3/21の降雨により、急上昇し、3/21 11:00には、0.80μSv/hに達しました。その後、細かな上下を繰り返しながら、全体的には減少する傾向にあり、今日には、0.5μSv/h前後となっています。とはいえ、この値は、たとえばつくばの高エネルギー加速器研究機構(KEK)の値が0.20Sv/hを切っているのに比べると、高い値と言えるでしょう。TVなどで毎日報道されている周辺都市の値と比べても関東平野の中では高めです。

注意深く見ていくと、もう一つ不思議なところがあります。それは減少率です。KEKのデータでは、降雨や測定時のバラツキにより若干の増減はあるものの、3/23~3/30の一週間でだいたい0.3Sv/hから0.2Sv/hに減少しています。KEKは、平常時の値が、0.07~0.09Sv/hということですから、それより上積みされている部分だけでいうと、ほぼ半減していることになります。ヨウ素131の半減期が8日であることと考え合わせると、これは非常に自然な推移と言えるでしょう。

しかし、柏キャンパスの場合は、そうではありません。仮に平常時の線量を0.13μSv/hくらいとして同様に計算したとき、微妙に減少していないようにも見えます。誤差の範囲と言えばそうかもしれませんが、系統的にちょっとずつ高めのようにも見えます。

さて、では考えられる原因は何でしょうか。

まず、最初に疑ったのは、測定のバラツキの範囲ということでした。学生時代に、実験で放射線の計測実験をしたことがありますが、非常に値がばらつきます。放射壊変は確率的な事象なので、放射性物質の量が多いときは正規分布に従い、平均値が明瞭に分かりますが、放射性物質の量が少ないときは、かなりの回数計測ししないと正規分布に見えないことも結構あります。KEKのサイトのグラフを見ると、どれだけ計測値がばらつくのかということがよく分かります。しかし、ランダムに上下するものを常に上側だけとり続けるというのも結構な奇跡ですから、やはり考えにくそうです。

次に疑ったのは、計測者が慣れていなくて計測がうまくいっていないのではないか?・・・ということでした。しかし、東大柏キャンパスに隣接する国立がんセンター東病院の値を調べてみると、病院の敷地境界の値と東大柏キャンパスの値は調和的です。異なる計測が同じような値なので、計測ミスとして片付けることはできなさそうです。

しかし、国立がんセンター東病院の値を調べてみて新たに分かったこともあります。国立がんセンター東病院の屋上の値は、敷地境界に比べて0.3μSv/hくらい低めの値になっています。そういうわけで、実は、局所的にかなり値が異なることもあるのだと言うことが分かります。

つまり、この放射線量というのは、何らかの非常に局所的な条件にも、かなり左右されるもののようです。そういうわけで、「柏が周囲に比べて高い」ということは、現在のような測定点数では、簡単に言うことはできないようです。

とはいえ、では、"何らかの非常に局所的な条件"というのは、何なのでしょうか?

たまたま、近くに比較的線量の多いちりが集中的に落下したのでしょうか?・・・まあ、絶対にないとは言い切れませんが、自然界というのは、そういった複雑な嫌がらせみたいなことは滅多にしないものです。

東大の実験施設が、地震で壊れて放射性物質を含む試薬を漏洩しているのでしょうか?しかし、それでは、3/20以前の値が低いことが説明できません。

雨の後、線量の絶対値が高くなり、かつ微妙にほかの地域より減少しにくい傾向があるということを説明しうるのは何か?

現在、有力視している仮説は、局所的な地形の効果と地表被覆の効果です。

東大柏キャンパスの周囲は、比較的低めの地形で、前には川とも池ともつかないような水たまりがあります。また、柏の葉運動公園にも池がありますし、少し地形的に下がっています。つまり、周辺のものを洗い流した後、最後に集まってくるところ・・・という可能性があります。

これが、絶対値が高くなりやすく、かつ少し時間遅れを伴って周辺から集まってくる分まであるので、半減するのに少し時間がかかるということが考えられます。

つまり、地形的に低いところは、周辺に比べて放射性物質を集めやすいというわけです。

次に、がんセンターの計数値を見ると、駐車場よりも自然土壌の方が値が高いです。これは、たぶんコンクリート表面よりも自然土壌の方が吸着力が高いからではないかと思われます。コンクリート表面に落ちても雨や風で再び移動しやすいのに対して、土壌の場合は、そこにとどまりやすいということです。そういうわけで、周辺に自然土壌の露出が多いところほど、値が高くなる傾向があったとしても不思議ではありません。これが被覆の効果です。

がんセンターの屋上の値と敷地境界の値が違うのも、地形および被覆の両方の効果があるのではないかと思っています。

注意深く見ると、都市部では、ヨウ素131の半減期以上のスピードで線量が低下しているところが結構あります。そういうのは、どこか少し低いところへ流れていっているのではないかと思われます。それが、最終的に川へ流れ込んだので、あの水道の騒ぎになったのではないでしょうか。

少し話が違いますが、江戸川から取水している水道だけ汚染して、なぜ利根川水系全般で汚染が問題にならなかったのかというのは、地表被覆が関係しているのではないかというふうに見ています。


現時点での私の解釈は、こんなところです。

この仮説を検証するためには、地形を細かく調べて微小な尾根や谷を抽出し、地表被覆についても分類した後、既存観測点のデータの時系列変化の解析および追加の時系列の計測をしたりしないといけませんが、私には残念ながら、そういう装置も時間もありませんm(_ _)m

・・・奇特な方が、現れるでしょうか?

あ、そうそう、今居るところが低いところだからといって慌てなくてもいいと思いますよ。一番低いところで集めているのは川です。そして、そこから取水している水道で、数百Bq/kgと、非常に低い濃度ですから。念のため。


2011/04/14追記:
その後、データの分析を進めた結果、ここで述べたような微地形に従った水流による移動は、支配的なものではないと考えるようになっています。詳しくは、柏の放射線量(6)の記事をご覧いただければと思います。


Fukushima Daiichi (2) [夜話]

私見ですが、現在行われている原子炉への注水の調節は、非常に危険なオペレーションだと思います。

炉内の状況を把握するための機器類が完全であれば、まだしもですが、現時点では得られる情報が非常に限られている状態のため、こういう綱渡り的なことはやめてほしいです。

おそらく東京電力は、連日報道で叩かれまくっていることもあり、放射性物質の外部への漏洩をなんとしても防がなくてはいけないという固定観念にとらわれているのだと思います。

もちろん、高度に汚染された水が、これ以上海域へ流出するのは、可能な限り避けるべきことです。

しかし、原子炉の温度・圧力が再度上昇して本格的に破断する方が、もっと避けるべきことのはずです。

このあたりは政治的判断もあるので、原子力保安院や政府等が決定すべきことなのかもしれません。

とりあえず、今の「燃料の出す熱量の試算に基づいて、それと蒸発熱が釣り合うように水を注水する」という考え方は、大変に心配です。

現在の冷却システムのどこかから水が少しずつリークしているのは明らかなので、蒸発熱に釣り合うように水を注水していたら、水が不足して水位が低下してしまいます。実際、炉心の温度上昇が観測されています。当たり前のことです。

現在は、修正してより多くの水を入れるようにしていますが、当初、漏洩量を見込まずに注水したという無謀さには、世界中の技術者が肝をつぶしたと思います。結果的に大丈夫でしたが、本当にヒヤリハットものだと思います。なぜ、上から漸近しないで、一気に下げてしまうのか・・・。

いずれにしても、そういう危ないことを回避するためには、あらゆる手を尽くして十分な貯留量の排水先を確保することが必要です。一部にタンカーという説も出ているようですが、国土交通省は拒否しており、いろいろと現実的には難しいところもあるようです。しかし、排水先を確保できない場合は、海中でも地中でも捨てるしかないということになってしまうので、それとの天秤で、あらゆる手段を探すことが必要でしょう。これは、東京電力1社で何とかなるようにも思えません。緊急事態ですから、国が手配を援助すべきでしょう。

また、排水速度も重要です。継続的にリークしていますから、ゆっくり排水していると、また供給されてきて水位がほとんど減りません。極端な話、リーク量と排水量が釣り合っていると、いつまでも作業できないまま、タンクがいっぱいになっていくだけです。逆に、一気に排水して、作業環境と時間を得られれば、機器の点検と漏出経路の特定・対策工事が可能となり、前進できるようになります。

これができれば、収束に向けて一気に好転し、見通しが立ちます。

現在は、確かに当初の最大の危機は脱しましたが、依然として東京電力1社でなんとかできるレベルまでは行っていません。それに東京電力は現在のところ、技術的判断能力が著しく低下しているように見えます。

それを外野で罵っていていい場合ではないです。現状を東京電力任せにして、おまえのせいだからといって放っておくのは、まだまだ非常に危険です。


ところで、いまどき流行の責任問題についてですが、"想定外"という言い訳は、原子力発電所の場合は、ほとんどできませんので、焦って今から頑張らなくても、終わった後でゆっくり追及すればいいのです。

というのも、立地検討および設計時に、10-6~10-7回/年程度の確率の事故を想定することになっているからです。最終的には専門的な検討が必要でしょうが、素人目にも、今回の事象が、その確率を下回るという気はしません。取りざたされている貞観津波よりも今回の津波の方が明らかに高そうなので、とりあえず「1000年に1回」よりは確率が低そうですが、しかしその1/10000以下という気もしません。

さらに、10-6~10-7回/年程度の事故の場合にも、敷地境界で250mSv以下ということになっていますが、たぶんこれもアウトです。

そういうわけで、そういう方面は、すでに誰が見ても明白な結論が出ていますので、わざわざ新たに労力を注ぐ価値があまり見あたらない気がします。

そういうことで、現場の作業量を増やすことのないようにしたいところです。



タグ:時事

Pu [夜話]

福島第一原子力発電所の敷地内で、プルトニウムが検出されたというニュースがありました。

当初の報道だと、

"今回の事故で放出されたと思われるプルトニウムが検出された。しかし、環境土壌中と同程度のレベルなので健康上問題ない。"

でした。

意味が、分からない・・・と思った人は多かったでしょう。環境土壌中と同レベルなら、どうやって、今回の事故と関係があると見分けたのか?

実は、プルトニウムには、いろいろな質量数の同位体があります。今回検出された(と報道されている)のは、238、239、240でした。

この中で、プルトニウム239は、ウラン238が中性子を吸収した後、いくつか壊変するとできるものです。自然界にもウラン鉱脈(天然ウランは、ほとんどウラン238)のあるところでは微量に存在するほか、核燃料中のウラン238から原子炉運転中に生成します。また三号炉は、燃料中に最初から入っています。また、プルトニウム原子爆弾の材料のため、地上核実験で世界中に飛散していると見られています。

プルトニウム240はプルトニウム239が中性子を吸収したものです。これは、原子炉運転中にできるものが非常に多いと思います。偶数質量数のプルトニウムは適当に自発核分裂して中性子線を出すので、爆発の瞬間を厳密に制御したい原子爆弾には利用しにくいものです。そのため、兵器用のものには、ほとんど含まれないようになっています(専用の原子炉を使う)。しかし、軽水炉では、プルトニウム239の次に、よくできます。

プルトニウム238は、かなり珍しいものです。軽水炉では、生成するプルトニウムの1~3%くらいのものです。軽水炉中でどうやってできているのかよく知りませんが、ウラン238の2ベータ崩壊とかなんでしょうか。あとは、重水素の原子核がウラン238に吸収されてもできますが、そういうことが軽水炉で起こるのかは知りません。あと、原子爆弾ではできにくいと思います。原爆の材料は、高純度のウラン235かプルトニウム239が普通なので、そこから大量に生成するとは考えにくいです。238も偶数なので、自発核分裂して中性子線を出すことがありますが、その頻度は240よりずっと低いです。支配的なのは、ヘリウムの原子核を放出するアルファ崩壊です。

そういうわけで、おそらくですが、これらの質量数の異なるものの存在比を分析すれば、核兵器(実験)由来のものか、軽水炉の燃料由来ものか識別できます。

そのため、総量が有意に高くなくても、発電所の燃料由来であることが推測できたということでしょう。

プルトニウムは、偶数番は、自発核分裂することがあり、そのときに出る中性子線は危険です。あとは、主としてアルファ線を出す崩壊をするのですが、アルファ線は減衰が大きいので、内部被曝しなければたいしたことありません。重金属なので化学毒性もありますが、いずれにしても体内に摂取しないことが重要です。

・・・しかし、モニタリング中に中性子線を検出していた時点(12日~15日)で、自発核分裂する核種が漏洩したことは明白だったはずです。それを、今になって大発見したかのような報道をするものでしょうか。もちろん、それを実際に確認したということは、厳密性という意味では大事なことです。しかし、専門的に言えば、あまり大ニュースではない気がします。

そして、16日以降、中性子線が検知されているという報道がないので、現在も持続的に大量に漏洩しているということは考えにくいですし、実際に今回の調査結果でも低濃度でした(隠蔽でなければ)。一部にはプルトニウム監視を強化すべしというような論調もあるようですが、わざわざ土壌を採取して計測しなくても、中性子線のモニタリングだけしっかりしておけば今は十分です。

それよりも、二号機の水を何とかするほうが、今は遙かに優先順位が高いです。というか、あの水は、人が全く近寄れないレベルで超危険なので、あれをどう処理するのかということが、今もっとも注目すべきところです。

報道各社には、プルトニウムという名前に過剰反応するのではなく、科学的に見て一番優先順位の高いところに重点をおいて、取材したり論説を述べたりしてほしいところです。


タグ:時事

暗い夜 [夜話]

最近は、節電のため、いろいろなところの照明やネオンが消されて、夜が暗い。

今になってみると、これまでなんと明るかったのかと思う。

でも、夜が暗いのは、何となく落ち着く。

そういえば、地元では、電灯もなく、月や星の明かりで歩くような道も結構あったっけ。それに比べれば、まだ全然明るいけど、でも、ちょっと思い出してるのかもしれない。

うん。こんなもんで良いよね。


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ゾウ換わり腰掛けネコ同型の旧型仕掛けG5同ヒヨコの変化(4) [将棋]

以前の検討の続き。

▲D8イヌ右に対して、△F7ヒヨコでどうか?・・・というコメントをいただいたので、考えていたのですが、思ったほど簡単に結論が出ませんね。そういうわけで、少し気長に検討することにしました(^_^;)

今回は、まず、課題局面の図面と、対する先手の候補手として検討しているものをリストにしておきます。

さて、課題局面はこれ。

F7_hiyoko.gif

今、後手から、△F7ヒヨコと垂らしたところです。放っておけば、ニワトリを作って攻めてくるので、先手としては、ニワトリを作られないように受けるか、ここで攻め合うかという局面です。

これに対して、▲E8イヌとニワトリ作りを防げば、△F6ウサギでどうか。

F7_hiyoko_E8_inu_1.gif

進行の一例は、▲F7イヌ、△G8ウサギ成、▲G6イヌ、△H9成ウサギ、▲F5イヌ(ほかの逃げ場は王手で取られるし、放置して攻めるのも難しい)、△E9キリンあたりでしょうか。

F7_hiyoko_E8_inu_2.gif

難しいところもありますが、この局面は後手良しでしょう。ライオンが入城すれば△B6ヒヨコがぴったり。合駒するようでは攻撃力が足りなくなる感じです。

そこで、先手としてはヒヨコを垂らされた瞬間に、攻め合いに行くのが本命でしょう。

まず、目につくのは、(i)▲C5ヒヨコです。

F7_hiyoko_C5_hiyoko.gif

後手が、ウサギの頭を守らなかったので、それを咎めに行く自然な発想です。これには、一転して△D3成ゾウとして局面を収めに行き、逆にC筋の先手のキズを狙いにいくような構想と、強く△F8ヒヨコ成と攻め合う構想が考えられます。どちらも一目は後手が危険に見えますが、正しく応接すればいきなり形勢が開くわけではないようです。ただし、△F8ヒヨコ成の場合は、一気に終盤になり、詰みまで研究するような展開になります。

次に、(ii)▲H4ヒヨコの突き捨てから攻める手が考えられます。

F7_hiyoko_H4_hiyoko.gif

△同ネコは、▲E5ゾウでイノシシ取りと▲F5ネコ打の両方を受けるのが難しく、先手良しでしょう。したがって、ここでは、△同ヒヨコの一手です。

この突き捨ては、攻撃という観点からは非常に有効ですが、歩を余計に渡すので、もう後には引けなくなります。どちらが先に倒れるかという戦いになります。

突き捨てた後は、いろいろ考えられますが、いまのところ、(ii-a)▲C5ヒヨコ、(ii-b)▲E5ゾウ、(ii-c)▲F5ネコ打の3つを中心に調べています。

(ii-a)▲C5ヒヨコ
F7_hiyoko_H4_hiyoko_C5_hiyoko.gif

これは、(i)に比べて突き捨てが入っている分だけ、先手の攻めが厳しいです。行きがかり上、強く△F8ヒヨコ成と攻め合ってどうかですが、少し後手の分が悪いかもしれません。ただし、落とし穴が非常に多いので、実戦的には先手も勝ちきるのは容易ではないようです。研究しているほうが勝ちます。

(ii-b)▲E5ゾウ
F7_hiyoko_H4_hiyoko_E5_zou.gif

これは、瞬間的に△F4ヒヨコと打てないことを咎めた手です。しかし、△F3ウサギや△D3ウサギとされると、ゾウがほとんど詰みなので、先手としては決断の一手です。そのときは、当然、▲G3ゾウ成とぶった切って先手の攻めが続くか後手が受けきるかの展開になります。一目は、先手の攻めが続きそうですが、受けに自信があればやってみる価値はあるかもしれません。また、▲E5ゾウと打たれた瞬間は、放っておくと、▲F5ネコ打や▲G4ヒヨコがあるため、後手としてもゆっくりできません。

(ii-c)▲F5ネコ打
F7_hiyoko_H4_hiyoko_F5_neko_utsu.gif

これは、ちょっとひねった手です。成ゾウが逃げて(たぶんF6が一番良い位置)、▲C5ヒヨコ、△F8ヒヨコ成から攻め合いになりますが、互いに攻めたり守ったり技を駆使する展開になりそうです。妙手・好手が潜んでいる気配が多いので、先後ともに研究しがいのある変化です。


それぞれの具体的な変化については、長くなりますので、時間のあるときに、また別のエントリで書くことにします。少々、お待ちください。

白状すると、第一感、(i)▲C5ヒヨコもしくは、(ii-a)▲H4ヒヨコ、△同ヒヨコ、▲C5ヒヨコで簡単に先手が良くなるだろうと思っていました。しかし、調べてみると先手も相当準備してしっかりと指さないと大変だということが分かってきて、非常に勉強になりました。(ii-b)や(ii-c)のようなあまり自然でない手まで考え出したのは、そのためです。将棋というのは難しいものです。


Fukushima Daiichi [夜話]

3/16のエントリで、原子力発電所の事態の収束には、少なくとも一週間から十日はかかるだろうと書きました。

果たして、当面の最大の危機は脱したものの、今もって、相当量の作業が残っています。今後は、大技ではなく、きめ細やかな手当が必要とされる段階になってきており、敷地内の線量低下と継続的な冷却システムの確立に向けた地道な復旧作業をしていくということになるでしょう。

将棋を指している方はすべからく経験があると思いますが、苦しい局面がずっと続いて、何とか粘っていたところ、急に形勢が持ち直した・・・というような場合、気が緩むというのか、何故かおかしなことをやってしまって、今度こそ必敗形になってしまうということが結構あります。

三号炉のタービン建屋での不用意な被曝事故は、そういった意味の油断を伺わせるものでした。東京電力には、今後は是非ともそういうことのないように、丁寧に仕事をしてもらいたいと思います。

ところで、私には、今回の被曝事故も含めて、いつも不思議に思うことがあります。線量計の警報を故障だと思ったというフレーズです。これは、原子力事故のたびに、ほぼ毎回のように聞く定番の言葉なのですが、線量計というのは、そんなに作業員から信頼されないほど、しょっちゅう故障しているんでしょうか?

それに、作業中は、念のため複数の線量計をつけることになっているはずです。一つが偶発的に壊れたとしても、ほかの線量計で計測できるようにするためです。それでも、人間の思い込みには勝てないということでしょうか。かのチェルノブイリの時も、事故発生時に何個も線量計を持ってきて計ったのですが、ことごとく全部故障しているということで、そのときは片付けられました。

誰もが少しでも被曝したくないと思っている中で、こういったことは、おおよそ信じられないことのようですが、実際には発生確率がきわめて高いというのが事実のようです。どうすれば防げるのでしょうか。いままでどおりの注意喚起の仕方では、あまり効き目がないのかもしれません。原子力の安全に関することは、どうしても工学や医学が中心になりがちですが、心理学者は、どう見ているのでしょうか。

さて、今週は、いくつか謎の発表がありました。

まず、「三号炉の原子炉が損傷している可能性が十分考えられる」です。根拠は、上の被曝事故の物理的な原因となった放射性物質濃度が高い水の存在ということでしたが、これまた、いきなりそう言われても理解不能な話でした。

常識的には、原子炉自体よりも脆弱な配管系の損傷を疑うのが、まず筋のはずです。ものが壊れるのは、一番弱いところからというのが原則です。想定されていない高温高圧および海水注入などで、配管系への負担は非常に大きかったはずです。そして、少し前に二号機のタービン関係の配管付近で高い線量が出ていて緊急待避したことと考え合わせれば、配管が損傷を受けている確率が非常に高いはずです。さらに、周辺の線量データからすると、原子炉の閉じ込め機能がそこまで劣化しているとは考えにくい状況でした。それを一足飛びに、なぜ原子炉自体の損傷という話になるのかということの説明が全く無く、首をかしげざるを得ない発表でした。

もちろん、可能性としてゼロと言い切れないのは当然ですし、すべての可能性について言及するのは良いことでしょうが、やはり、それなりの推理の過程を示した上で述べてもらわないと、睡眠不足とストレスで頭がおかしくなってないかと心配になってしまいます。

そして、その後、この件については、見解が徐々に修正され、可能性としては配管系の損傷がもっとも疑わしいと見ているいうことで落ち着いているように見えます。

これについて、なぜ、そういう経緯をたどったのか精確なところは分かりませんが、素人なりに妄想してみます。

実は、三号機の黒煙の発生源については、諸説あり、機械油説などが有力と見られていますが、可能性は低いとしながらも溶融燃料とコンクリート化学反応だと見る専門家もいます。仮に後者が事実だと、溶融した核燃料が、落ちて原子炉の底を突き破っていることになりますので、とんでもない一時大事です。しかし、敷地内の放射線量が落ち着いていることや、放出されている核種の分析から、そうではない可能性が高いということで、少なくとも国内ではその説は報道されていなかったと思います。

しかし、原子力安全委員会等は、そういう可能性がゼロではないという前提で、内々に分析は進めていただろうと推測されます。おそらく、それが、「長期にわたる可能性がある」という官房長官の発言の根拠の一つでもあるでしょう。

さて、そこへ来て、三号機で高濃度の放射性物質を含んだ水が見つかりました。そういうわけで、仰天して、原子炉が損傷している可能性があるという会見になったものと思われます。

しかし、保安院の会見などは、あまり釈然としてはいないという感じでした。線量や放出されている核種の種類、温度・圧力の経緯からすれば、溶融はせいぜい数%程度というふうに見る専門家もいますので、それとあまりに乖離するのは「?」ということだったと思います。

そして、その後、すべての建屋で同程度の濃度の水が見つかりました。黒煙を発していたのが確認されているのは三号機だけですから、なにか別の原因の方が有力そうだということになり、配管説が急浮上してきたのだと思われます。

妄想ここまで。

さて、もう一つ、個人的には謎がありました。

"専門家"の話として、海水を入れていると燃料棒に海塩が析出して殻のように覆ってしまうので、冷却効果が妨げられると言う説を見かけました。でも、核燃料が溶融する温度よりもはるかに低い温度で塩が溶融するのを忘れているのでは?・・・と、誰か突っ込まなかったんでしょうか。

もちろん、海水は機械にとっては非常に厳しいですが、それは配管系の腐食とか目詰まりとかそういうところが問題だからだと思います。そういう意味で、淡水を注入できるようになったのは、非常に大きな進展です。


話は変わりますが、某有名環境団体が福島の近海で放射能測定をしてくれているそうですね。彼らが接近を決断するくらいには、安全になってきたようです。

相変わらず、官房長官は、収束の見通しについて目安さえも述べることを回避。確かに、圧力を抜けば大丈夫そうかと思っていたら水素爆発したり、炉内の冷却にめどが立ったと思ったら、使用済み燃料の問題が発生したりということが続いてきたので、発言しづらくなっていることは否めません。

しかし、東京電力が、どういう作業計画でやっているかぐらいは発表しても良いでしょう。計画は計画。予定は未定。それで良いので、そろそろなにか目安を示したほうが良いのではないかと思います。誰も、何の目安も示さないと言うことは、不安なものです。


タグ:時事

水道水の放射能汚染(2) [夜話]

地上で計測している放射線量は、前回の雨で一時的に上昇した後、少しずつ減少しているようです。見方によってはヨウ素131の放射壊変に近いペースにも見えますが、まだ日数が経っていおらず、測定値のバラツキもあるので、微妙なところです。

首都圏の水道水のヨウ素131濃度も、少しずつ下がってきたようです。こちらは、半減期より圧倒的に速いスピードで減少していますので、単純に川の流れとともに去ったものでしょう。

ところで、水道水の濃度は、一時的に低下しましたが、また雨が降ると濃度が上昇する可能性があります。依然として地上の線量は平常時よりも高い水準にあり、たぶん地面の上には、まだヨウ素131は付着していると思われます。大気中の濃度も低いですがゼロではありません。

それらが、雨に洗われて川へ流れ込むと、それが水道に影響してくることは考えられます。乳児用基準値を下回るためには半減しないといけないので、半減期がくる前、少なくとも向こう一週間程度、雨が降ったあとは、TV等で値を確認してから利用しておいた方が良さそうです。

ところで、柏市の水道は、だいたい河川水3:地下水1くらいの割合のようです。そういうわけで、河川水100%の東京に比べると、75%くらいの汚染濃度と見ておけばいいでしょうか。

ちなみに、目下の状況では、柏などの地下水の汚染を心配する必要はなさそうです。雨が地中にしみこんでいくスピードは、関東ローム層では一日数mmからせいぜい1cmくらいが相場です。ヨウ素131が主要な汚染源である限りは、そして現在のように低濃度である以上は、帯水層にたどり着くまえに、壊変して無くなってしまうでしょう。

また、顕在化していませんが、二番手・三番手の脅威としてあげられているセシウム134やセシウム137は半減期が長いので、浅い帯水層には到達できる可能性もありそうですが、陽イオンになるので、土壌に吸着されやすく、なかなか浸透していかないのではないかと考えられています。実際、チェルノブイリのときには、土壌の表層付近に吸着してしまって流れ去らず、人間に近いところで放射線を出し続けることが逆に問題視されていました。

裏を返すと、地下水100%で水道水を作れば、いちいちおびえる必要はなくなるわけです。

・・・が、もともと関東平野は地下水のくみ上げすぎによって、地盤沈下公害を引き起こしてきたという経緯があります。そして、そのことから、地下水のくみ上げには厳しい規制がかかっています。

そういうわけで、簡単に地下水使えばいいじゃないか・・・とも言えないところです。地盤沈下も問題なので、それとのトレードオフということになります。

ただし、いざというときの切り札としては、地下水は有力でしょう。


ところで、放射線および放射能の話、人間の基準値は大きく報道されてますが、犬とか猫とか金魚とか、もろもろのペットたちは、どうすればいいんでしょうね?こういうのは必ずしも身体の大きさとかは関係なく、微生物でも圧倒的に強靱なのがいるので、以外にペットの方が平気だったりするのかもしれませんが・・・。


タグ:時事

一・二の懸念 [夜話]

私は、今回の原子力発電所事故に関して、一貫して比較的楽観的な見解を述べてきました。

それは、公表されている観測データおよびそれに対する基準値、そして基準値制定の経緯について情報収集し、自分なりに推論した結果、もっとも蓋然性が高いと考えられる結論に基づいたものです。

そして、もう一つ、そういう分析に必要な情報は、正しく提供されてきたという認識に基づくものです。

当初は、隠蔽体質が発揮されるのではないかと危惧していましたが、改心したのか、首相の一喝が効いたのか、あるいは事態があまりに切迫していて隠蔽する暇がなかったのか、とにかく、停電で観測機器がほとんど効かないという環境下の中において、出しうる限りの情報が出されてきたというように見えました。

また、必要以上の危機感を煽らないように表現をオブラートに包みつつも、一定の専門知識を有するものからすれば、その内容を科学的に検証可能なように発表していたように思います。

しかし、ここへ来て、それが少し揺らぎつつあるというか、懸念を抱きつつあります。

その原因は二つです。

一つ目は、農産物の汚染に関する官房長官の会見において、残念ながら今回の事態は長期にわたると予想されるので、直ちに健康に影響がないとしても、可能な限り放射性物質を摂取する機会を減らすために、念のため出荷や摂取制限をしているという趣旨のことを言われたことです。

これまで、海水注入による冷却は非常手段とはいえ、燃料棒の溶融の進行を遅らせるもしくはほぼ停止することに成功しました。また、大気中の濃度のモニタリング結果からも、少なくとも3/16よりあとに、大規模な放射性物質の放出はなかったようです。また、使用済み核燃料プールの冷却に関しても、非常手段ではありますが一定の方法論は確立され、事態の著しい悪化を阻止することは可能となりました。また、いくつかのミスやエラーはあっても、徐々に外部電力の供給が復旧しつつあり、最終的な冷温停止への道筋もかなり見えてきたというように思えます。

従って、これまで、公表されている情報からすると、もっとも可能性の高い帰結としては、長くとも一ヶ月強(ヨウ素131の半減期の4~5倍程度)で、農産物の放射能汚染問題も含めて事態は収束するように思えます。

それを長期というか短期というかは、もちろん人それぞれの感覚はあるでしょうけれど、「一年間摂取し続けることを念頭に置いた基準」ということが本当ならば、一ヶ月は短期の部類でしょう。

しかるに、ここへ来て「長期に及ぶ可能性がある」という話が出てくるのは何故なのかという疑念があります。これが、官房長官の科学的知識および推論能力の欠如によって、不必要に慎重になったためならば、微妙に問題ではありますが、特段に問題視するものではありません。

しかし、基本的には、官房長官の会見の基本的なストーリーは政府の原子力安全委員会が決めていると想像します。その委員は専門家で構成されるわけですし、核心的な情報はすべて知りうる立場にあります。その結論として、「長期にわたる可能性がある」という見解だとすると、当然ながら、その根拠たる科学的データなり情報があるはずです。

ところが、その判断根拠の部分が、残念ながら明らかにされていません。そこに一抹の不安を覚えざるを得ません。いきなり、唐突に「長期にわたる可能性がある」と言われても、それが妥当な結論なのか否か第三者からは全く検証できないからです。

私が専門家でない故にデータの重要な一部分を見落としてきたということもあり得ますし、あるいは、過去に情報の提供をしたけれども過失または故意により報道されていなかったりするのかもしれません。

しかし、判断根拠のデータについて、毎回適切に言及してもらえれば、そういうことによる問題はなくなるでしょう。当初は、可能な限り根拠の提示が行われてきたと思いますが、最近、そのあたりが、いい加減になってきつつある気がします。

直ちに隠蔽の意図があるのかどうかは分かりませんが、結論だけでなく、その根拠を提示してもらわないと、やはり不安を感じるものです。

情報提供は、結論だけでなく、判断根拠とともにしてもらわないと疑心暗鬼に陥ってしまいます。

二つ目も、ある意味では共通することですが、最近は具体的な数値に言及した報道が減ってきました。数値を言わず、基準値の何倍とか、乳児の基準がどうとか、健康上は問題ないとか、そういう抽象的な表現が増えてきました。

具体的な数値の部分は、一見すると、一般の視聴者には不向きで、それよりも健康上OKかNOかが重要だというふうに思っているのかもしれません。

もちろん、結論として、そういう部分が重要なのは分かりますが、それだけでなく、その根拠である数値も、しっかり情報提供する必要はあると思います。結局、具体的な数値が述べられていれば、少なくとも一定の知識がある人からしたら、それが正しいか否かが検証できます。ということは、どこで誰に見られているか分かりませんから、そういう情報提供をしている限りはごまかせないはずだという信頼感が、湧きます。

すなわち、検証可能な形で情報提供すると言うことによって、たとえその部分が厳密に理解されなかったとしても、全体としては結論が信頼できる情報だと思えるようになるのだということです。

要約するならば、検証可能性ということがキーワードです。最近、それが非常に困難な形での"情報提供"が増えてきている気がして、それがまたある種の疑念を誘発することになっているような気がします。

そもそも、今回のような低レベル放射能の健康影響はよく分かっていません。いまいち具体的な数値としては分かっていない部分があります。チェルノブイリのときは、ソ連だったこともあり、データ公表がいまいちな部分は否めません。そのなかで唯一分かっているのは、ヨウ素131による被曝は、子供の甲状腺がんを誘発するリスクがあるということです。そういうような状況で、説明に歯切れが悪くなるのは、ある程度は仕方ありませんが、しかし、そういう背景も含めて開示するのが本筋だと思います。

結局、なぜ、そういう結論に達したのか?・・・というところを明らかにしてもらえれば、信頼するにしても疑うにしても、独自の分析・判断を下すことができますし、賛同したり代案を提案したりできるようになります。

そういう形の情報提供こそが、安心感を醸成するのにもっとも必要なものだと考えます。

また、別の見方としては、たとえ事実が危機的状況であっても、最善を尽くしていると言うことが分かれば、それなりに納得されるところもあるということもあります。そして、最善を尽くしていると主張するならば、どう最善を尽くしているかを説明しなくてはいけません。その「どう最善を尽くしているか」という部分を説明するということは、結局、意志決定や判断のプロセスを明らかにするということです。そして、それが明らかにされているということが、信頼の源なのだと思います。


検証可能性にこだわる理由は、もう一つあります。

それは、今回の事故が国際的な関心事になっているということに起因します。今回の事故は、チェルノブイリ、スリーマイルとあわせて、世界の原子力三大事故の一つとして歴史に名を刻むでしょう。

そういった中で、東京電力および日本政府には、世界に対する説明責任があります。

国際的には、結果論や責任論よりも、過程を重視するという思想が結構あります。「なぜ、そういう判断・処理をしたのか?」ということの説明が、非常に要求されるのです。たとえば、そのときどきの暫定的な判断や結論が正しかったか否かよりも、どういうデータ収集をして、どのような推論によって、それが導かれたのかということを検証して説明することが、非常に大きなウェイトを占めるでしょう。そして、どうすれば事態の悪化を防げたかということを抽出するということが、最終的にはもっとも重要視されるでしょう。

東京電力の社長の首を百万回飛ばそうとも、そんなことでは、日本人はともかく欧米人は納得しません。

たとえばですが、後から見たら、ヘリコプター作戦は大したことなかったという議論になるかもしれません(あくまで、たとえば)。しかし、実際に行ったときは専門家一同と自衛隊委員が、大まじめに計画し、そして命を賭してやったのです。

それに報いるためにも、そのとき、なぜそういう判断に至ったかということをつまびらかにすることをしなくてはいけないのです。停電により観測データ収集がままならない状況下で、かろうじて得られたAというデータとBという情報、Cという経験を組み合わせた結果、これが、現状最善のオペレーションだと、誰と誰の協議で判断したというようなことを説明することが求められるのです。

日本的には、そのあたりは清濁併せのんで、うやむやのまま誰かが切腹すれば解決ということもありえなくはないかもしれませんが、今回は、そういう幕引きは絶対にあり得ません。

そう言った観点からも、ぜひ、可能な限り検証可能な形で情報を提供するようにしてほしいと思います。


いずれにしても、隠蔽しきることは、今の時代、絶対に不可能です。そして、ばれたときのダメージは壊滅的です。それよりは、すべてを晒す方が、はるかに良い結果を生むはずです。

そういうわけで、今後、より綿密な情報提供が増えることを期待しています。そして、それを確実かつ精確に伝えるよう各報道機関にも期待します。


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素朴な疑問 [夜話]

素人の素朴な疑問。農産物の放射能汚染のこと。

本当に、すべて廃棄する必要あるのだろうか。そもそも現時点で健康上問題があるのかどうか微妙というのもあるんだけど、仮に今回の暫定基準値を厳守するとした場合でも、何とかできないかと。

ヨウ素131は、10,000Bqあったとしても、一ヶ月もすれば大半が壊変し、安定なキセノンという人畜無害な希ガスになってしまい、ヨウ素131は暫定基準値以下になる。

手っ取り早いのは、冷凍保存。待つ。そして、冷凍されたものでもよい用途で使う。

また、レトルトとか缶詰とか冷凍食品とか、長期保存するタイプのものに限定すれば、無視して調理・加工してしまい、たとえば一ヶ月保管し、いくつか製品を抽出検査してヨウ素131が基準値以下になったのを確認して、出荷すれば全く問題ないような。

もちろん、その間、生産ラインも少し汚染されるかもしれないけど、それも長くて一ヶ月のこと。もともと非常に微量な汚染(生産者が全く安全なレベル)なので、操業上意識しなければいけないほどの汚染にはならない可能性が高い。

この先、海産物の方でも汚染が心配されているけど、こちらも、半減期の短い汚染なら冷凍保存や保存食系の加工が有力ではないかな。

ただし、冷凍庫や一時保管倉庫の容量はネック。


こういうのは、頑張って手をかけすぎると、さすがに割高になってしまい、汚染ではなく値段のせいで売れないということにもなりかねないので、兼ね合いは考えないといけない。廃棄&補償のほうが安くあがるということもある。でも、ちょっとは検討してみても良くはないかな。

法的な問題も山積みかもしれないけど、そこをこう弾力的に何とか合理的にいけないものかな?


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水道水の放射能汚染 [夜話]

今日は、東京の金町浄水場で乳児用暫定基準(200100Bq/l)を超えたヨウ素131が検出されたことが、大ニュースになった。

煮沸したらどうとか浄水器がどうとかいう話もあるみたいだけど、それは個人的には残念ながら微妙だと思う。どんな形態で存在しているか分からないので。トリハロメタンみたいな形か、あるいはヨウ化物イオンか・・・。

それに、200Bq/lというのは、そもそもが天文学的に超低濃度(ppt以下)なので、それをこれ以上取り除くのは、常識的な技術の範囲では不可能だと思う。

水道水をどうしても基準値以下にして使いたいというならば、やはり時間をおくしかないと思う。ペットボトルにくみ取っておいて、翌日使うとか。発表では210Bq/lということなので、15時間以上おいておけば、200Bq/lを下回るはず。同様に、これ以上、川や湖がヨウ素131で汚染されなければ、この騒ぎも15時間で解決するんだけど・・・。

それは少し甘いようにも思うので、今後、汚染が少し悪化した場合も考えて、初期値(浄水場出口での値)を10Bq/l刻みで200Bq/lから260Bq/lまで変えて、時間とともにどのように減少していくかというのをグラフにしてみる。

Water_Bq.jpg

220Bq/lになると、200Bq/l以下になるのに丸一日以上必要になってくる。260Bq/lだと、丸三日かかる。やはり、濃度が上がってきた場合は、待っているよりはペットの水を買いに行く方が現実的かもしれない。

とはいえ、今後の見通しとしては、原発の方に収束への道筋が見えてきたということもあり、個人的には、まあまあ楽観的です。

基本的には、大気中で計測している放射線量は、今回の雨が降って上昇し、雨が上がってからは減少傾向にあります。というわけで、大気中に新たに大量にヨウ素131が供給されて、どんどん汚染が進行しているというふうには見えません。今回の水の汚染は、雨で一気に大気中のものが水源や川に降下してきた結果である可能性が高いでしょう。

ということは、今日を含めて数日が汚染が検知されるピークで、その後は壊変による減少を待つということになるのではないかと思います。

2011年3月24日
追記:
乳幼児基準は100Bq/lでした。どこで、どう間違えてしまったのか・・・。すみませんm(_ _)m

・・・ということは、上のグラフからして、一時保管は現実的でないですね。半減しなくてはいけないので、半減期(8日)待たないとだめということになります。


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